28傷官とは

さて、今回は「上官(상관)」について話しましょう。
前回の「食神(しょくしん)」に続く、同じ“食傷”グループのもう一つの星ですね。前にも少し触れましたが、「上官(상관)」はけっこう複雑なイメージを伴う星です。主なキーワードは「変革」「破壊と革新」「既存の枠を壊す力」と言われたりします。以下で詳しく見ていきます。




上官(상관)とは何か? ざっくりしたイメージ

1. 食神との違い

  • 「食神」は“自分の内面を外に出す”という点では上官と似ていますが、食神は「安定」「保守的」「コツコツ型」といった面がある一方、上官はより“攻撃的”で“打ち破る”性質が強いといわれます。
  • 古典でも「食神=身体や労働を使って生計を立てる守り型」「上官=既存のものを壊して新しいものを作る攻め型」と説明されることが多いです。

2. 既存の枠組みや支配(官)を壊す力

  • “官”は通常「支配・規範・ルール」を象徴します。そこを“克(壊す)”するのが上官です。
  • だから古い権力や規則を破壊し、新しいアイデアや構造を生み出す革命的な力ととらえられるわけです。
  • 古典時代には“官=王や権力”を破る行為は反逆とされたため、上官は「大凶」のイメージが強かった。でも現代ではむしろ「既成概念を壊すイノベーター」ともなりえる。

3. 反骨精神・個人主義の象徴

  • 上官が強い人は既存のシステムに合わせるよりも、むしろ壊したり乗り越えたりして自分の道を作るほうが得意。
  • だから「反骨精神が強い」「上司や社会のルールに縛られるのが嫌い」「尖った創造力がある」と言われやすい。
  • 反面、やり過ぎると衝突を繰り返したり、敵を増やしたりしがちでもある。



目次


上官が社会や組織に与える影響

1. イノベーションや革命の原動力

  • 既成の秩序を壊し、新しい秩序や価値観を打ち立てる力をもつので、社会的にはイノベーションの担い手とも言えます。
  • 逆に言えば既存体制側から見ると「危険分子」扱いされることも少なくない。

2. 上官が強い人は…

  • 組織の中で上司(官)と対立しやすい。
  • 個人主義が強く、何かを変えたい・壊したい衝動が強い。
  • 自由を求め、制約や規則を嫌う。場合によっては退職や独立につながる。
  • 新しいビジネスを起こしたり、芸術分野で新境地を開いたり、大衆に刺激を与える存在になる場合もある。

3. 現代社会では“上官=凶”とは限らない

  • 王朝時代には「王(官)を壊す=反逆」とされてきたので、上官は古典的に大凶扱いされがち。
  • しかし現代の資本主義や民主社会では、むしろ新しい価値やサービスを生み出す“改革者”として活かせる場面も多い。
  • 例えばIT系ベンチャーなどは“官(既存の規制や枠)”を打ち破る要素が大きく、そこに上官の性質がハマれば大きく伸びる可能性もある。



上官が無い人はどうなるの?

  • 上官が無い=「改革や独立が絶対できない」というわけではないです。
  • 他の十神(たとえば比劫や偏財など)を使って独立する人もいる。
  • ただ「既存の仕組みを壊すほどのガツンとしたエネルギー」が上官にはあるので、それが無い人はよりスムーズに社会に適応しがち、あるいは安定志向になりがち、という程度の目安。



四柱のどこに上官があるか

  • 年柱に上官
    • 幼少期・実家が既存体制(祖父母や親)との衝突が多かったか、家に従わずに早めに家を出てしまう…など。
    • 古典では「反逆の子」と書かれたりするが、今は「親に反発しても自立が早い」とも言える。
  • 月柱に上官
    • 社会に出る頃(青年期)に上司や制度などと衝突しやすい、あるいは起業や転職など、通常ルートを外れたキャリアを進む。
    • 強烈な個人主義を発揮する人も多い。
  • 日柱に上官
    • 配偶者宮に近いので、結婚相手や家族との関係で革命的な動き…例えば「家庭の伝統をぶち壊して新スタイルを作る」などとも言われる。
    • 夫婦間の衝突要素になりうる反面、二人で新しい価値観を切り開くケースもありえる。
  • 時柱に上官
    • 晩年にまた新しいことを始める、たとえばリタイア後に独立系のビジネスや新たな活動をする。
    • 古典では「晩年運が波乱含み」とも言うが、現代では「定年後、第二の人生で別分野に挑戦する」と解釈できたりもする。



上官の強さ・弱さ

1. 上官が強いほど“破壊力”も大きい

  • チームや社会で「何かを変えよう」とする力が強いが、同時に周囲との衝突リスクも増える。
  • 組織の上層部からすると厄介者扱いになりやすいかもしれない。

2. バランスよく使えば“新規プロジェクトのエース”

  • 上官の人は、ルールに縛られずにアイデアを出すタイプ。
  • 既存部門の延長線ではなく、新規事業開発やベンチャー企業など、ある程度自由度が高い環境で力を発揮しやすい。

3. 社会経験や協調性が無いとトラブル連発

  • 経験の浅い段階で上官が暴走すると、単なる“ワガママ”や“トラブルメーカー”に終わる可能性あり。
  • 十分に社会経験を積み、協調性とのバランスを学べば、むしろ大きな改革を成功に導く“変革者”となる可能性が高い。



まとめ

  • 上官=“官”を壊す星=古い権力やルールを破壊し、新しい秩序を作る力。
  • 古代王朝では大凶とされがちだが、現代社会ではイノベーターとして注目されうる。
  • 個人レベルでは「自由・個性・反骨精神」を象徴し、上司や制度と衝突しがち。
  • うまく活かせば創造的・革命的な行動で大成するが、暴走すれば周囲を混乱させるリスクがある。
  • 配置場所(年柱・月柱・日柱・時柱)によって現れ方が変わり、そこに社会経験や他の十神との絡みが加わることで最終的な結果が左右される。

本日の上官のお話はここまで。
読み飛ばすにはもったいない要素が多いので、テキスト(書籍)の該当ページもじっくりチェックしながら復習してみてください。では終わります。(音楽SE)

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占い師として活動しています。皆様を開運に導きたいと思い運営しています!最高の人生のお助けを出来れば嬉しいです。占い・開運・スピリチュアルを紹介しています。神社口コミ機能を頑張って更新中ですがお待ち下さい。

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