さて、今回は「正財(せいざい)」に関する内容です。
前回の「偏財」の話と対比すると分かりやすいのですが、「正財」は「安定した収入」や「月給・コツコツ稼ぐお金」を象徴する、というイメージがよく言われます。
以下、詳しく見ていきましょう。
Contents
正財(せいざい)とは何か?
1. 安定・コツコツタイプの“財”
- よく「正財=お給料・安定した収入源」「月給取りの象徴」と言われます。
- 実際、安定的かつ継続的に入ってくるお金を好む意識が強くなる、という人が多い。
- 例えば「毎月の給与がきちんと振り込まれないと不安」という性格が出たり、「フリーランスや起業に挑戦したいのに踏み切れない」ことがあるのは、正財が強い人に多いパターンのひとつ。
2. 計画的かつ現実的
- 正財を持つ人は「将来これくらいの安定収入がほしい」と、具体的な金額・生活プランを立ててコツコツ努力する傾向が強い。
- 一度就職すれば、長期的に一つの企業・組織に勤め続ける“安定志向”が出やすい。
- また、浪費的・投機的になりにくく、地味でも着実に貯めたり、ローン返済などをきちんと計画するタイプ。
目次
正財の特徴
1. 客観的・保守的な判断をしやすい
- 正財を持つと「感情的な衝動買い」や「無茶な行動」は比較的少なめで、安定した計画・現実的な選択を重んじる。
- 例えば起業やフリーランスに対して「安定収入がなくて不安」と考えやすい。
- 会社勤めや公務員、安定した収入の仕事に惹かれるケースが多い。
2. “安定収入”が大事なので、リスクを嫌いやすい
- 給与が継続的に振り込まれる、あるいはきっちり契約されている仕事でないと落ち着かない。
- 生活資金が不安定だとモチベーションが下がりやすく、「一発逆転」よりも「堅実に貯める」方向へ行くことが多い。
- 古典では「正財=給料・小金」などと例えられ、偏財が大勝負なら正財は“こつこつ型”と位置づけられている。
3. 地道にやるから結果的に長続きしやすい
- 一度就職すれば、あまり転職しない。
- 真面目に働いて管理職や専門職として昇進し、堅実に生きる――という生き方を自然と選ぶことが多い。
- 「新しい変化をスピーディーに起こすタイプ」ではない反面、「腰を落ち着けてちゃんと続けられる安定タイプ」と言える。
性別や配置場所による違い
- 年柱に正財がある
- 幼少期から家計がそこそこ安定していたり、家族がちゃんと働き続ける環境だったりするケース。
- 親がコツコツした人、安定志向を好む家風だった可能性も。
- 月柱に正財がある
- 学生~青年期(10代後半~20代)に現実志向が強まり、早めに社会へ出たい・就職を目指すなど。
- 大学や専門学校で本格的に勉強するより「早く働いて月給を得たい」という意識が育つこともある。
- 日柱(配偶者を表す宮)に正財がある
- 安定収入を大事にする結婚観・生活観を持つ。
- 伴侶を選ぶ際に「ある程度ちゃんと安定している人がいい」という意識が出やすい。
- 結婚生活が大きく崩れにくい一方、マンネリ化も起こりやすいなどの傾向もある。
- 時柱(晩年)に正財がある
- 晩年期においても堅実に貯蓄や運用で安定した生活ができる。
- 将来に備えて計画的に働いたり、必要なら家族からの経済サポートも得やすい。
大運や流年で正財が巡るとき
- 「毎月安定収入」が入りやすい環境がやってくる、とも言える。
- 例えば収入源が増える・副業でプチ稼ぎできる・結婚して安定するetc…
- 準備があればスムーズに収益化できるが、何も計画がないと「そこそこ貯まるだけ」で特に飛躍はしないかも。
“正財”のもう少し具体的な話
1. 偏財との比較
- 偏財:大きな勝負・大きな投資などの“一発当てる”要素が強い。
- 正財:地道に積み上げる安定志向。
- 例えば住宅購入でも、「偏財」は少ない自己資金・大きなローンで一気に家を買おうとするかもしれないが、「正財」は頭金をしっかり貯めて安心できる範囲で買うといった形。
2. 古典では公務員・大企業社員・安定収入の仕事を象徴
- 特に月給取りの会社員や公務員など、“保障”がある働き方。
- 現在は多様化しているが、正財が強いと「固定給や契約できっちり収入が決まるもの」が好まれる傾向は今も大きい。
3. 保守的で堅実な性格がにじみ出る
- 衝動的や革新的な冒険より、客観的で現実的な判断をしやすい。
- 特に人間関係においても「いきなり親密に」「いきなり新しいグループへ飛び込む」というのは苦手で、じわじわ距離を詰める感じ。
- ただし、一度仲良くなると簡単には裏切らない安定感を持つ、ともいえる。
よくある質問や応用
1. 正財があっても起業はできない?
- 必ずしもできないわけではないが、起業するなら「正財+他の星(印綬や食神など)の助け」が欲しい。
- 例えば資格や技術(印)を持ち、組織を作ってコツコツ運営する、という形なら正財をうまく使える。
- 大胆な投資で一気に拡大したいなら、正財だけでは不安が大きく、弱気になりがちかもしれない。
2. 正財がない人は安定収入が得られない?
- そうとも限らない。
- 「星がある=その要素を得やすい、意識が強い」ぐらいのイメージ。
- 正財がなくても、周囲の星の組合せや大運・流年によって安定収入路線に行くことは十分あり得る。
3. 大運や流年で正財が回ってきたら?
- 安定収入が得やすい期間かもしれないし、結婚による生活安定・副業が軌道に乗るなどの可能性。
- 特に計画して準備してきた人にとってはスムーズに成果が出やすくなるが、何の備えもなければただ無難に終わるだけになることも多い。
まとめ
- 正財は「堅実に積み上げる財・安定した収入」を象徴し、保守的で計画的な性格をもたらす。
- 大きな勝負よりも安全第一・確実性重視の動きを取りやすいので、公務員や大企業勤務などが得意分野とも言える。
- 現在の多様な働き方の時代でも、正財がある人は「ライフプランを立てて着実に成果を出す」タイプとして活かせる。
- 安定を求めすぎてチャレンジしない場合もあるが、逆に言えば危険が少なく、生涯で見れば無理をせず長続きしやすい。
- 大運や流年で正財が巡れば、計画的に動くことで“安定収入”を得るチャンスがあり、結婚や就職などによる生活安定がもたらされることも。
以上が「正財」に関するおおまかな日本語訳まとめです。
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