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8番:四柱における「食神」があるなら、しゃべるのが上手いのか?
(音楽SE)
1. 食神は「口から出すエネルギー」なので、よくしゃべる?
四柱推命では「食神」を“自分が内にもっている力を外に出すもの”と解釈します。人間で言えば「口で話す」という行為が、食神が表す典型的な現れだ、とよく言われるわけです。
- 「食神がある=おしゃべり好きで上手いはず」と説明する人が多い。
- しかし現実に、「食神を持っているのに話下手」という人も見かける。
ここで「どうして食神を持っているはずなのに、あの人はしゃべりが苦手なんだろう?」という疑問が出てくるわけです。
2. 食神=しゃべり上手に結びつけるのは、あくまで一面的
- 食神を“頭の中にあるものを言葉にする”という象意に結びつけ、「言語能力が高い」と早合点することは多い。
- しかし実際には、「食神=おしゃべり好き」だとしても、場を仕切る経験やノウハウが無ければ、むしろ“しゃべりすぎて失敗”する人も少なくない。
- しゃべってみたものの相手に突っ込まれて、恥ずかしくなって黙るようになり、結局自信を失って話さなくなる“食神持ち”もいる。
3. 「自分が言いたいことだけを話す」というパターン
- 食神があると「自分の思いを外に出したい」「つい話したくなる」という傾向自体は確かにある。
- しかし「相手がどう思うか」に配慮しないままだと、ひたすら自己主張だけしてしまい、周りを辟易(へきえき)させる場合も。
- それによって話し相手に不快感を与えていると、「あの人、しゃべり方が下手だよね」と思われてしまうこともある。
4. 「相手が望む言葉を選ぶ」能力こそ、“本当の話上手”
じゃあ「どうすれば“話上手”と周囲から思われるか」というと、相手の気持ちや欲しい言葉をうまくつかみ取って、必要なタイミングで提供すること。
- 実は食神だけでなく「官」(とくに正官)の要素が強いほうが、相手のニーズを汲んで言葉を選ぶのが得意だったりする。
- 食神は“自分が口から出したいもの”に意識が向きがちだが、官が強い人は“相手が聞きたい言葉”に意識が向きやすい。
- だから、周囲の評価としては「話が上手い」と感じられやすいのはむしろ官が効いているタイプだったりするわけです。
5. 上官(上役など)の顔色を読む「官」と、自由発言を好む「食神」
- 官は「秩序・上下関係・相手の考え」を重視する性質があり、場の空気を読みながら言葉を発する。
- 食神は、(よい意味でも悪い意味でも)自分の表現したいことを率直にしゃべる。
- そのため、人から見て「話が上手で、しかも相手にとって心地よいことを言える」のは、官がバランスよく効いている人のほうが多いかもしれない。
6. 「上手に説明する能力」と「上手に会話する能力」は別
- 食神があると、自分の考えをうまく説明するプレゼン力や講義・授業などのスキルには長ける傾向がある(特に「教員」「講師」など)。
- けれど、「双方向の会話で盛り上げる」「相手を気持ちよくさせる」などのスキルは、必ずしも食神だけではカバーできない。
- 組織内での駆け引き・上司へのコントロールが必要な場合はむしろ官が強い人が得意だったりする。
7. じゃあ「食神持ちの人は話ベタになりうる」理由
- 先述のとおり、自分の言いたいことだけを一方的にしゃべってしまい、相手が求める会話をできていない。
- 話しているうちに突っ込まれて恥ずかしくなり、結局黙ってしまう――こういう経験が重なると、しゃべること自体を避けてしまう。
- 食神は本来“口に出すエネルギー”だが、現実の経験や周囲との兼ね合いでうまく発揮されないと、言語化が苦手になったり“黙ってしまう”方向に行く場合もある。
8. 結論:食神=話がうまいとは限らないが、潜在力はある
- 食神をもつ人は、本来“言葉による表現”の才能があると言える。
- ただし、それが周囲から「上手な話し方だね」と思われるかどうかは、相手のニーズをどれだけ意識できるか、社会経験やスキル、性格などに左右される。
- 食神があってもうまく使えていない人には、「一方的に話しすぎない」「場の空気や相手の望むことを考える」などがポイントになる。
(音楽SE終)
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