乙壬合

えーっと、はい、「음난지합(엄난지합)」という言葉が出てきましたね。いわゆる「乙壬合」のことを昔はそう呼んでたなんて話もありますが…。字面どおり「卑わいっぽい、淫らっぽいニュアンスの合」というイメージ、昔の人はそう表現したりしてます。
それで「乙壬合」自体は、文字どおりに見ると「乙は木の陰で、壬は水の陽」だから、木と水が合わさった形。で、「まるで“慈悲”とか“情け”とかが強まる合だ」という説もあるんです。

それをなんで「淫乱合(음난합)」みたいに言うのかというと、昔の表現ですけど、「この合を持つと相手を放っておけない」「情に流されやすい」とか、「憐れみの心から、その人を助けようとして、いつのまにか男女関係になってしまう」みたいな話があったからですね。
乙と壬は、ふだん「木と水」で良い相性だよね、と言われるじゃないですか。そこから“情が深まって、関係がずるずる…”みたいな伝承が出てきて。「あ、じゃあ淫らっぽいの?」「淫乱だ?」みたいな口さがない言われ方をしていたと。

しかし実際は「乙壬合」がそんなに淫らなのかと言われると、まあ人によるのが現実ですよね(笑)。
ただ木と水、しかも陰木(乙)と陽水(壬)の結合ですから、慈悲心や、あるいは“不憫に思う気持ち”が強くなる場合が多いようです。結果として「悪い奴でも、かわいそうだなと思って付き合ううちに、情が深まる」みたいなことが起きやすい、と古くから言われているんですね。
だからこそ「乙壬合を持つ人は他人に振り回されやすい」とか、「なんでこの人、あんな相手と一緒にいるの?」と言われることもある。それはちょっと情が先走っている可能性がある、みたいな解釈ですね。

で、この「乙壬合」を、昔はちょっと卑猥っぽい呼称で書物に載せてしまったりしているわけです。
実際その字面を見ると嫌な感じしますけど、当人たちは純粋に「情が強まる」「人をほうっておけない」という傾向が出るだけであって、別に必ずしも淫らだとかスキャンダラスだというわけでもありません。
ただ、先ほどの例にもあるように、若いころに“浮いた話”が多かったり、「誰にでも優しすぎるからモテるけどトラブルも呼びがち」とか、そういう“ゆるさ”や“甘さ”は出やすいとも言えます。

だから古い文献には、“淫乱合(음난합)”だとか“卑わい合(음합)”なんて書かれていたりしますけど、あれはあくまで昔の表現で、今は「まあ情にもろくなるという意味で呼ばれていたんだな」ぐらいに捉えればいいと思います。
実際は“あまりにも人に同情しがちで、放っておけないという心理が強い→結果として恋愛が多くなる”みたいな筋道という感じでしょう。

あと、この「乙壬合」を“陰陽で見ると、陰木(乙)と陽水(壬)だから人間関係においてこうなる”っていう理屈が大きいんです。
乙はけっこう柔らかい優しさを持っているし、壬はわりとスケールの大きい、広く受け止めようとする感じがあって、その2つが合すると「優しさのかたまり」みたいになる。
そうなると、「なんか放っておけない」とか、「自分が助けたい」とか、「この人かわいそうだから」とか、そういう善意や情が増幅されるので、他人から見れば「ちょっと見境ない」ように見える場合もあるんです。
で、かつてはそこを「まるで淫らみたい」と、ちょっと悪く書かれていたわけですね。

それで、この情け深さが恋愛をこじらせたり、相手を救いたくて近づいたのにいつのまにか関係が深まってしまうとか、何かと波乱が起きやすいよ、と。
あと「乙壬合」を持つ人がけっこう浮き名を流すケースが多い──みたいな観察を、昔の命理家たちがして、それを“淫乱合”っていう表現で煽ったんだと思います。
ただもちろん実際は、それぞれの運や性格、他の干支配置によって結果は変わるわけですけどね。

まとめると、「乙壬合(音では‘음난지합(엄난지합)’と言ったり)」と呼ばれるのは、“同情しやすく、人を放っておけない気質が高まるために、恋愛関係や情事が増えがち”という意味合いがあって、昔の人はちょっと茶化して“淫らな合”と呼んでいた。でも本質は“過剰なほど優しくなりがち”くらいのニュアンスですよ、ということになります。

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