日本で有名な神社と言えば出雲大社や伊勢神宮ではないでしょうか?特に出雲大社は縁結びのご利益があると有名なので良いご縁が欲しい女性が多く訪れるイメージがあります。出雲大社や伊勢神宮以外に、日本で最初のご夫婦の神様に縁結びのご利益をいただける神社があるのをご存知でしょうか?近江のパワースポットと言われる多賀大社は縁結びのご利益が凄いと評判なので、今回はその多賀大社についてお伝えしていきます。
1.多賀大社とは?
多賀大社とは古くから「お多賀さん」の名で親しまれる滋賀県にある大社です。日本最古の書物「古事記」には日本で初めて夫婦である神様が祀られたとされています。日本の国土、そして天照大神を始めとするよろずの神々を生んだとされ、「生命の親神様」であるとされています。長寿、縁結び、厄除けの神様とされ鎌倉時代から江戸時代にかけて武家や民衆にも信仰が広まったとされています。多賀大社は全国で239社の分祀社があるとされています。長寿や縁結びのご利益はもちろんですが、春にはしだれ桜が咲き秋には紅葉が見事で、多賀大社だけではなく彦根城や湖東三山、琵琶湖など名所にも恵まれているので、多くの参拝客観光客が訪れる場所です。
2.多賀大社の御祭神
次に多賀大社の御祭神についてお伝えしていきます。多賀大社に祀られる2人の神様は日本で初めての夫婦の神様で有名です。
2-1.伊邪那岐大神(イザナギノオオカミ)
イザナギノオオカミは日本神話などに登場する男の神様で神世7代の7代目。イザナミノオオカミの夫であり、日本で初めて夫婦の道を始め、日本の国土を作ったとされています。
2-2.伊邪那美大神(イザナミノオオカミ)
イザナミノオオカミはイザナギノオオカミの妻。日本神話での女神で神世7代の7代目。イザナミノオオカミはイザナギノオオカミとともに日本の国を生み出し、その後神々を生み出した親神様とされています。
3.多賀大社のパワースポット
多賀大社は縁結びや長寿、厄除けなどに効果があるとされていますが、ここでは多賀大社のパワースポットをお伝えしていきます。
3-1.三本杉
多賀大社の東側約6キロの地点に杉板峠の三本杉があり、これが多賀大社の御神木とされています。神代の頃、国生みの大業を終えた伊邪那岐大神(イザナギノオオカミ)は高天の原からこの道下に降り休憩をしたときにその土地の老人が栗のご飯を献上したところ、イザナギノオオカミは大変ご機嫌になり食後にその杉の箸を地面に差したところ、そこから根付き今のような大木になったと言う言い伝えがあります。この三本杉は多賀大社の御神木とされていますが、実際に行くには困難な場所にあるため本気の登山をする気持ちがないと登れないとのことです。写真などでもご利益をいただくことができるので、実際に行けないときは写真で見ることもおすすめです。
3-2.寿命石
多賀大社は命の神様とされているので長寿のお願い事をする人が後をたちません。多賀大社にある長寿石は長寿延命のご利益があるとされています。平安時代、東大寺の再建を命じられた1人のお坊様がいました。その時すでに20年の歳月をかけ東大寺を再建しようと努力していたとされています。しかし61歳になった時に東大寺の再建を終えるためにあと20年寿命が欲しいと伊勢神宮に祈願しました。その時に天照大神が夢に出てきて、「寿命を伸ばしたい場合は多賀大社に行って祈願しなさい」とお告げがあったそうです。お坊さんはお告げの通り多賀大社に参拝しました。そこで舞い降りてきた柏の葉に「筵」と言う字の虫食いがあったそうです。この「むしろ」という字は「20」を意味する字と「伸びる」と言う字からできているので、寿命が20年伸びると言うお告げなのだと喜び、東大寺再建に励んだそうです。その後、お坊さんは東大寺再建を見事に成し遂げ多賀大社の境内の石の上で眠るように亡くなったそうです。
3-3.お多賀杓子
多賀大社と言うと「お多賀さん」と呼ばれて親しまれていますが、それは多賀大社にある杓文字が健康のご利益のシンボルでもあるとされているからです。その理由は元正天皇が病気になったときに、多賀大社の神主がおこわを炊いたと言われています。このおこわを食べた天皇がたちまち元気になったと言う言い伝えがあり、この時におこわをよそった杓子が「お多賀杓子」の由来と言われています。
3-4.太閤橋
多賀大社には鳥居をくぐると変わった形の橋があります。これが多賀大社で有名な「太閤橋」と言われる橋で、その昔、太閤秀吉が病気の母のために多賀大社に祈願したと言う言い伝えがあります。その後、お母様が回復したので心願成就のお礼として社殿改修工事を行いました。その時に作られたのが太閤橋です。この橋を渡ることで心願成就し健康長寿になると言われる橋です。この橋だけではなく豊臣秀吉が建造したとされる「奥書院庭園」も境内にあり、たくさんの人が訪れる名園です。
4.多賀大社のご利益
多賀大社はパワースポットとしてかなり強い力を発揮してくれると言われています。次は多賀大社のご利益はどんなものがあるかをお伝えしていきます。
4-1.延命長寿
多賀大社のご利益と言えば寿命の神様とされているので延命寿命のご利益です。御祭神である伊邪那岐大神(イザナギノオオカミ)と伊邪那美大神(イザナミノオオカミ)がたくさんの神様を産んだことから命の神様とされています。また東大寺再建で有名な重源が延命長寿を祈願し、実際に20年寿命が延び、東大寺再建を実現したと言うところから寿命石も有名で、延命長寿を祈願したい人にはおすすめです。
4-2.病気平癒
多賀大社にあるお多賀杓子は病気平癒のご利益があるとされています。その理由は先程お伝えした太閤秀吉のお話の通り、実の母親の病気の平癒を祈願したところ、見事に心願成就し母親の病気が回復したことから病気平癒のご利益があるとされています。
4-3.縁結び
多賀大社は縁結びのご利益があることでもとても有名で、日本の始まりである伊邪那岐大神(イザナギノオオカミ)と伊邪那美大神(イザナミノオオカミ)が初めて夫婦となりたくさんの神様を産んだことが由縁とされています。夫婦の神様なので、縁結びはもちろんですが、夫婦円満のご利益も期待でき、さらに神様を産んだ神と言うことから子宝や安産祈願をする人も多く訪れるそうです。
5.多賀大社のお守り
最後に多賀大社を訪れた際にご利益を頂けるようにお守りをご紹介していきます。
5-1.お多賀杓子
多賀大社といえば、お多賀杓子と言う程、杓子が有名です。そのご利益をいただくことができる杓子のお守りです。元正天皇が病気の時に多賀大社でおこわを食べて元気回復したことから、多賀大社は健康のご利益があるので、お守りも人気が高いです。長寿祈願をする人はお多賀杓子と一緒に「多賀長寿はし」をいただくことがおすすめです。
5-2.延寿守り(えんじゅ守り)
多賀大社は健康祈願と病気平癒を祈願する人が多いのでお守りも延寿守りが人気のお守りの一つです。
5-3.縁結び
多賀大社は初めて夫婦で神様になった伊邪那岐大神(イザナギノオオカミ)と伊邪那美大神(イザナミノオオカミ)が祀られている大社です。そのため縁結びの祈願に訪れる人が多く、お守りの種類も豊富です。また夫婦円満のご利益もあることから夫婦御守りもペアで一つずつ持つお守りとして人気のお守りです。
6.まとめ
今回は「お多賀さん」として親しまれる多賀大社についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?縁結びや夫婦円満はもちろんですが、長寿延命、病気が治るように祈願して願いが叶ったとされる言い伝えが残る神社です。これだけ様々なご利益がある神社ならいつでも訪れたいものですね。
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